天使のリボルバー 全曲レビュー
こんにちは。
全曲レビュー2回目をやっていこうと思います。
2回目のアルバムは「天使のリボルバー」です。
「天使のリボルバー」は2007年9月19日にリリースされた、
通産15枚目のオリジナルアルバムです。
ちょうど20周年のタイミングでリリースされ、
20周年の記念碑の様なアルバム、
と当時は言われていたことを思い出します。
そして、私個人としては、この「天使のリボルバー」が、
BUCK-TICKのアルバムで1番最初に聴いたアルバムなので、
特別な思い入れのあるアルバムとなっています。
アルバムの内容は、打ち込みの電子サウンドが
ほとんど入っておらず、シンプルなバンドサウンドで
構成された、BUCK-TICKのアルバムの中でも、
どちらかと言うとアナログな感じのアルバムです。
1曲目の「Mr.Darkness & Mrs. Moonlight」の
存在のせいか、退廃的な雰囲気がアルバムを通して、
感じることができるかなと思います。
「天使のリボルバー」は、前作「十三階は月光」よりは
聴きやすいアルバムですが、それでもどちらかというと、
最初に聴くアルバムとしてはオススメできないアルバムです。
「十三階は月光」が上級者向けのアルバムであったとして、
この「天使のリボルバー」は中級者向けと言ったところか。
(★マークは曲の評価を表しています)
Track1「Mr.Darkness & Mrs.Moonlight」詞:今井/曲:今井 ★★★
オープニングを飾るのは、
両ギター共にアコースティックギターの、
退廃とした雰囲気を纏った1曲。
アコースティックギターを使った曲なのに、
全く爽やかさの欠片もないところがすごい。
BUCK-TICKのアコースティックソングとしては、これで大正解!
今井さん作詞というのが意外。
Track2「RENDEZVOUS~ランデヴー~」詞:櫻井/曲:今井 ★★★★
シングル曲。歌詞的に20周年のために作られた曲、
という感じがすごくする。
これまでのファンやスタッフの方々への感謝の思いが
ふんだんに込められた、とてもきれいな曲です。
なので、何十周年記念ライブだとか、
そういう記念ライブの時には毎回やっても
おかしくない曲だと思う。
でも実際はそういうときに演奏されたのを、
20周年記念ライブ以外で聴いたことないですが。。。
Track3「モンタージュ」詞:今井/曲:今井 ★★
このアルバムのテーマである、
バンドサウンドの要素が存分に出た曲。
ロックでストレートな感じがします。
この曲が今井さん作詞なのは納得できる。
Track4「リリィ」詞:今井/曲:今井 ★
個人的にはこのアルバムの中で1番好きではない曲。
甘い感じのポップソングなんだけれども、
他の曲に比べると印象が薄いというか、
曲として弱いと感じる。
Track5「La vie en Rose~ラヴィアン・ローズ~」
詞:櫻井/曲:星野 ★★★★
星野さん作曲のエロティックな雰囲気のする曲。
BUCK-TICKファンの間でも、話題になっているところを
あまり見かけない曲だけど、星野さん作曲の曲の中でも、
かなり出来のいい方の曲だと思う。
私は1度もライブで聴いたことがないので、
是非ともライブで聴きたい1曲である。
Track6「CREAM SODA」詞:櫻井/曲:星野 ★★
前曲と同じ、星野さん作曲ソング。
こちらは前曲に比べて、ぶっ飛んでる。
櫻井さんへのムチャぶりとも取れるほど、
はっちゃけた感じがする。
この曲から派生した様な曲が今後の
アルバムにちらほら見られる。
そういう意味では重要な1曲だったとも取れる。
Track7「RAIN」詞:櫻井/曲:今井 ★★★★★
BUCK-TICKのバラードの中でも、指折りの名曲。
BUCK-TICKらしさを感じる内省的な歌詞が印象に残る。
アルバムでは中盤にあるこの曲を、
天使のリボルバーTOURでは、本編のラストに
演奏していたところを見ても、
BUCK-TICKさん本人たちもいい出来の曲だ、
と認識しているのだと思われる。
Track8「BEAST」詞:櫻井/曲:今井 ★★
Track3のモンタージュと似た雰囲気のロックソング。
曲のノリ的にも、とてもかっこいい曲だと思うのだけれども、
あまり人気のある曲ではないし、
私もそんなに好きな曲ではない。
Track9「絶界」詞:櫻井/曲:今井 ★★★
カルメン調のスペイン辺りのエッセンスを感じる曲。
ライブでもわりとよく演奏される曲。
アップテンポなんだけれども、
適度に落ち着いた雰囲気もあって、
BUCK-TICKらしさを感じられるいい曲です。
Track10「Snow white」詞:櫻井/曲:星野 ★★★
星野さん作曲のバラード。
BUCK-TICKには珍しいウィンターソング。
名曲には違いないけど、
今回は今井さん作曲のTrack7「RAIN」に
軍配が上がったかなと思う。
Track11「スパイダー」詞:櫻井/曲:今井 ★★★★★
ギターリフが印象的なロックソング。このアルバムの中に数曲、
ロックな感じの曲が存在するが、
この「スパイダー」が1番BUCK-TICKというバンドに馴染んでいると思う。
私はこの曲からのラスト3曲が、このアルバムの醍醐味だと思う。
Track12「Alice in Wonder Underground」
詞:今井/曲:今井 ★★★★★
シングル曲。
不思議の国のアリスのパロディの様な
メルヘンな雰囲気の曲。
タイトルがUndergroundなのがBUCK-TICKらしくて好き。
ノリのいい曲なので、ライブでもよく演奏される。
この曲はBUCK-TICKを聴いたことない人が、
最初に入り口として聴くには、とてもいい曲だと思う。
そういう私もこの曲をきっかけに、
BUCK-TICKに興味を持つようになったので、
非常に大事な曲と言える。
Track13「REVOLVER」詞:櫻井/曲:今井 ★★★★★
最後を締めるのは、アルバム中でも最もスピーディーで
激しいこの曲である。
BUCK-TICKらしい暗さとかっこよさを
兼ね備えた、素晴らしい1曲だと思う。
このような曲がアルバムの最後を締めるのは、
BUCK-TICKの中では珍しいことだと思う。
激しい曲も数多くあるBUCK-TICKだが、
アルバムの最後の曲だけに限れば、
間違いなくこの曲が激しい曲である。
以上で「天使のリボルバー」全曲レビュー終了です。